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2011年7月 3日 (日)

映画 歌舞伎シネマ 女殺油地獄 ☆☆☆☆

■ 歌舞伎シネマ 女殺油地獄 110分 (MOVIX三好)

■ 主演 片岡 仁左衛門

■ 私の採点 ☆☆☆☆

  歌舞伎の凄惨美

110703

■ 映画を観た後で…

近松の人形浄瑠璃作品「女殺油地獄」は、これまで映画化されたことはあった。

しかし、この作品は映画化ではなく、歌舞伎公演をそのままフイルムに撮ったものだ。

それが、ひどく美しい。「女殺油地獄」は、歌舞伎の表現こそがふさわしい、と思った。

片岡が演じる与兵衛の放蕩ぶりや狂気の表情は、歌舞伎ゆえにデフォルメされ、それ

が不思議なことに、リアリティを感じさせるのだ。

義父・母の身をよじる悲嘆の所作も、大画面のスクリーンを通して見ると、歌舞伎なら

ではの美しい様式であることが感じられる。

修羅場である油問屋でのクライマックスは、凄惨な美しさに満ちている。

行燈が消えた暗闇の中。ぬるぬるとすべる油の海。青白く光る与兵衛の刃。

与兵衛・お吉の動作は、まるでスローモーション映画のように緩慢で、徐々に悲劇の

深い淵に沈んでいくかのような効果をあげている。

入場料金は2千円で、少し高めなのだが、観る価値が十分ある映画である。

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